私達がいつも食べるハンバーガーはアメリカ生まれです。
ハンバーガーはとても馴染み深いファーストフードとして、世界中で愛されています。
ではなぜハンバーガーはアメリカで生まれて、その後世界のファーストフードになったのかご存じですか?
少し歴史を遡ってハンバーガーの歴史を紐解いていきます。
産業革命とハンバーガーの意外な関連性
ハンバーガーにピクルスは必要?
なぜハンバーガーはアメリカの国民食になったのか?
産業革命は18世紀のイギリスで始まりました。
蒸気機関や鉄道が発明され、工場での大量生産が可能となり、人々の働き方が大きく変わっていきます。
人の手作業から機械による作業への転換期といえ、それは正に世の中がひっくり返るような革命だったと言えます。
それまでは農業など個人で働いている人が多く、朝起きてから暗くなるまでが仕事の時間で、いつでも自由に休憩ができました。
産業革命により大量生産が可能となり、経営者は絶えず商品を作ることで大儲けしようと企んでいました。
人々は工場で働くようになり、絶えず動き続ける機械に合わせて仕事するようなります。
実はハンバーガーは産業革命下の「ドイツ」で生まれました。
ドイツといえば「ソーセージ」や「ビール」が有名ですが、忘れてはならなのが「ザワークラウト」です。
簡単に言えばキャベツの酢漬けですが、ドイツ人にとってはこの言わば酢の物が食事には欠かせなかったのです。
この「ザワークラフト」の代わりに簡単に挟んでいれられたのがキュウリの「ピクルス」だったわけです。
ハンバーガーは、工場労働者の手軽な食事から徐々に国民食として発展していきます。
19世紀末、ニューヨークなどの都市部や高校などの学校で、ドイツ移民によって食堂や屋台でハンバーガーが提供されるようになります。
1920年代には、ビリー・イングラムとウォルター・アンダーソンの2人がカンザス州で始めたハンバーガーショップが、後にアメリカ中へと店舗が拡大していきます。
こうしてハンバーガーチェーンが始まりました。
より早く、より安心した一定の品質の商品を提供すべく、1948年、マクドナルド兄弟は経営していたレストランのメニューを見なおしました。
絞られたメニューはドリングも含めて、「ハンバーガー」「チーズバーガー」「ソフトドリンク」「ミルク」「コーヒー」「ポテトフライ」「パイ」のわずか9品目だけになります。
そしてより「清潔」で「スピーディー」に提供する為に、オペレーションを徹底したことと、今では当たり前になっているハンバーガーの「包み紙」を発明したのです。
今までは提供が遅いことに加え、ナイフやフォークなどが必要でしたが、ハンバーガーを紙に包むことにより、こぼすことも少なくなり、より早い提供と清潔感を両立したのです。
この仕組みが全米を飲み込む一大チェーンへの発展に繋がります。
ハンバーガーはアメリカ国内で急速に人気を博しましたが、その普及をさらに加速させたのがレイ・クロックです。
彼は1950年代にマクドナルド兄弟のレストランのフランチャイズ展開を始め、一貫した品質と効率的な生産体制を確立しました。
レイ・クロックのビジネス戦略は、産業革命の考え方をハンバーガービジネスに応用したものでした。
大量生産と迅速なサービスにより、ハンバーガーを手軽で美味しい食事として提供し、マクドナルドのフランチャイズは全米を席巻し、ハンバーガーはアメリカの国民食となりました。
そしてレイ・クロックは、1950年代にマクドナルド兄弟のレストランをフランチャイズ展開する契約を獲得し、その仕組みが巨大チェーンへと発展を遂げるのです。
マクドナルドの成功を受けて、ハンバーガーは世界中に広まっていきました。
ハンバーガーはグローバルな食文化の一部として受け入れられ、地域の味や文化と融合しながら発展しました。例えば、日本ではテリヤキソースやお好みソースを使った「和風ハンバーガー」が人気を博しました。
また、インドではビーガン向けのベジタリアンハンバーガーが開発され、現地の宗教的制約に対応しました。
さらに、持続可能性の観点からもハンバーガーは進化しています。植物ベースの代替肉を使用した「フェイクミートバーガー」が注目を集めており、肉消費の削減や環境負荷の低減に寄与しています。
また、テクノロジーの進歩により、より効率的な調理やデリバリーサービスの改善が期待されます。
産業革命から生まれた世界のファーストフード「ハンバーガー」は、今後もテクノロジーの進化によって様々に変化しながら私達の食事を支えていくでしょう。
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